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落款

#落款

こんにちはもじやです

来月の教室展に向けて、生徒さん達頑張っております

わざわざお越しいただいた方に、楽しく見ていただきたい!
との思いから、難しいものでなく読めるものを作品にしております。

さあ書きあがった!と落款印の位置に頭を悩ますことも多いのです。。。

落款とは

落成款識(らくせいかんし)という言葉を略したもので
「落成」は書きあがりを「款識」は署名・押印のことを表します。

作品の終わりに、だれが書いたのかを署名し、押印するわけです。
書道では姓名・名・関防印 の三種を押印したものが通常とされています。

姓名印
白文 はくぶん
文字の部分を彫ってあり、押したときに白く文字が現れる
本名フルネームで作ります

雅号印
朱文 しゅぶん
文字の部分が残るように彫ってあり、押したときに朱の文字が現れる
雅号または名のみで作ります 姓名印の下に押します

関防印
朱文、白文どちらもあり
引首印とも呼ばれ、縦長や楕円形の印
作品の右肩に押します
とくに決まりはないので好きな文字で構いません
私はお任せで作っていただいたので「精楽」という文字でした
文字通り精いっぱい楽しく、という意味が込められています
印店にお任せでお願いしても、縁起のいい言葉などを選んでいただけるので、それでも良いのではと思います


雅号印は必須ですが
この三種、必ず必要というものでもなく、雅号印+関防印でもかまいません。

もう一つ

遊印
押す場所にとくに決まりはありません
自由な語句や文字以外を刻した肖形印など、遊び心をもって押印
書画の空間を補ったり強調する役目があります

捺印の道具
・印泥(いんでい)  
 いわゆる朱肉
 色は何種類かありますが、中国製の光明(朱色)美麗(鮮やかな紅色)が有名です
 専用ヘラでそこからよく混ぜて使用します
 手のひらに印泥を持ち、もう片方に持った印をトントントンと、
 まんべんなく色付けます
 決してぎゅーーーっと押し付けてはいけませんよ

・印矩(いんく)   
 印を押すときにあてがうもので、T字とL字があります。
 歪みを防ぐ為にも持っているととても重宝します

・印辱(いんじょく)
 印を押すときに下に敷く台です。 
 なければ、雑誌や半紙を数枚重ねたもので代用できます。


と、まあ長く続けていれば、大きさや種類の違う印が次々と欲しくなりますので、作品によって使い分けるのも楽しいです
当教室では、雅号印を遊印のように押印しています
常に遊び心をもって!がコンセプトですので

 

この記事の著者

mojiya

大日本書芸院 鑑査員 書道歴40年
筆文字専門【もじや】筆耕歴30年
ポスター題字や店舗、商品ロゴ、看板、賞状等のほか、大人の筆文字教室を主宰する傍ら作品を創作し個展数回。
インテリア書道として、様々なものと書をコラボさせた作品つくりに注力している。

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